当記事で紹介するボードゲームはこちら!
『ナショナルエコノミー』
難易度 :
重さ :
デザイン :
リプレイ性:
言語依存 :
総評 :
※筆者の主観が含まれます。実際に遊ぶことをオススメします。
目次を確認して、気になるところから読もう!
概要
商品情報
タイトル(Title) | ナショナルエコノミー(National Economy) |
プレイ人数(Players) | 1〜4人 |
プレイ時間(Playing Time) | 約45分 |
対象年齢(Age) | 12歳以上 |
ゲームデザイン(Designer) | 西村 裕 |
アートワーク(Artist) | 弾正 よしかげ |
メーカー(Publisher) | スパ帝国 など |
発売日(Release) | 2015年 |
価格(Price) | 2,500円(税込) |
生産終了
現在は生産終了となっており、再販が見込まれない状況です。
BGG(BoardGameGeek)
BGGとは、様々なボードゲームのデータが集約されているサイト(英語)だよ!
ランキング(Board Game Rank) | 8,888位 |
レート(Geek Rating) | 5.6 |
重さ(Weight) | 2.4 / 5.0 |
どのようなゲーム?
ざっくり言うと・・・
事業家として労働者を雇い、建物を作って点数を競う中量級のワカプレ。
各プレイヤーは事業家として労働者を雇い、労働者を職場に派遣することで、建物を作るなどの色々なアクションを行うことができる。
もちろん労働者には給料を払う必要があり、お金の管理が必要になってくる。
20世紀が舞台となっており、どのくらいの産業と富を築くことができるか競うゲームだ。
内容物
箱
箱の外観は写真の通りで、非常にコンパクト!軽くて薄くて持ち運びも簡単だ。
サイズは大体14cm四方で、『NIMALIA(ニマリア)』と同じくらいのサイズ感。
『ごきぶりポーカー』や『スカル』と比較すると一回り大きいくらいだが、コンパクトなので持ち運びにも最適。
『ナショナルエコノミ』ーはスマートな見た目、きれいなデザインということもあり、同シリーズで並べるとテンションが上がる。
コンポーネント
ワーカープレイスメントにしては珍しく、すべてカードで構成されているため、木駒やメインボードなどは入っていない。
コンポーネント一覧
- お金カード(1ドル):16枚
- お金カード(2ドル):20枚
- お金カード(5ドル):12枚
- お金カード(10ドル):16枚
- 労働者カード:28枚(4色×7枚)
- ラウンドカード:9枚
- 初期公共職場カード:6枚
- 建物カード:64枚
- 消費財カード:24枚
- スタートプレイヤーカード:1枚
- 未払い賃金カード:15枚
- ゲームサマリーカード:4枚
- 説明書:1部
カードの種類が多いので、それぞれ混ざらないように分けて収納することをオススメする。
スリーブ
紙製のカード類は、遊んでいると段々と傷や汚れが蓄積されてしまう。
綺麗に保管して、長く遊べるようにするためにも、スリーブを付けて保護することを強くオススメする。
透明なスリーブであればボードゲームの世界観を崩すこともないし、個人的にはスリーブに入っているカードはかっこよくて好みだ。
ただ、スリーブに入れると箱に収まらないという問題がある。
個人的に、カードは絶対にスリーブに入れたいので、箱に収まらないことは最悪仕方ないとしている。
ボードゲーム制作側はスリーブ付きで収納することを考慮してほしい・・・
インサート・オーガナイザー
スリーブ付きでも収納できるような製品が出回っているので、気になる方は別記事を参考にしていただきたい。
※記事は近日公開予定。
ルール
ルールの概要を説明するにあたって、初めにゲームの目的や勝利条件、どのような状態になったらゲームが終了するかを明確化する。
筆者の個人的な考えだが、『目的がわからない』・『終わりが見えない』状態でルールや流れを説明しても、聞いている側はイメージするのが難しい。
ゲームの進む方向を理解した上で、全体像がイメージできると良い。何ができるのか・何をすべきなのかを考えながら、イメージを膨らませていただければと思う。
詳細はルールブックを参照
正確な情報を記載するようにしていますが、筆者の解釈に誤りがある可能性がありますので、ご了承ください。詳細な情報については、同梱されているルールブック等をご確認ください。
ゲームの目的
ざっくり言うと・・・
自分の手元にある建物の資産価値と資金を合計して、多くの点数を稼ぐ。
建物カードにはそれぞれ資産価値(勝利点)が書かれている。
最後まで建物を保持していれば点数を獲得でき、建物の効果として点数が入ることもある。
お金カードは最終的に1ドルにつき1点となるので、お金を集めることも勝利につながるだろう。
終了条件
ざっくり言うと・・・
ラウンド制。9ラウンド目を終えるとゲーム終了。
各プレイヤーがすべての労働者を職場や建物に置くと1ラウンドが終了。
合計で9ラウンド実施して、得点計算を行う。
全体の流れ
詳細はルールブックを参照
ゲームの準備については触れませんので、同梱されているルールブック等を参照してください。
プレイする順番によって、最初の資金に違いがあります。
アクション
手番にできることは非常に簡単。労働者を職場に派遣して、カードの効果を得るだけ。
スタートプレイヤーから順に労働者1人を職場(建物)に置き、カードに記載されている効果を使用する。例えば、コストを支払って建物カードを1枚建てる、手札を枚捨てて山札からカードを4枚引くなどの効果がある。
これを繰り返し、すべてプレイヤーが労働者を置き終わると、ラウンドが終了となる。
複数人置けるなどの特別な記載がない限り、各職場(建物)には労働者は1人しか置けない。
ラウンド終了処理
- 労働者の回収
各プレイヤーは自分の労働者を手元に戻す。 - 手札の整理
手札が6枚以上の場合、5枚になるように手札からカードを選択して捨てる。
ラウンド終了時に手札を5枚以下とする必要があるだけで、ラウンド進行中に手札が6枚以上となっても、即座に捨てる必要はない。 - 賃金の支払い
労働者の数に応じて、賃金を家計に支払う。
例えば、労働者が3人いて、労働者の賃金が3ドルの場合は3人×3ドルで合計9ドルを支払う。 - ラウンドカードの公開
次のラウンドに向け、ラウンドカードを公開して共有職場に置く。スタートプレイヤーから順に次のラウンドを開始。
消費財カード
建物カードと異なり、特にカード単体で効果を持たない。カードを捨てるなどのコストとして使用される。
建物を作る
職場の効果にて、手札から建物を作ることができる。
建物を作る際は、コストが必要。カードの左上に書かれている数分、手札からカードを捨てなければいけない。
捨てるカードをは自由に選択ができ、建物カードでも消費財カードでも構わない。
サプライ
ラウンド終了時に建物を売却して得られる資金はサプライから獲得する。
家計
労働者に払う賃金は家計に置かれ、職場の効果で得られる資金は家計から獲得する。
ソロプレイ
ルールにいくつか変更点があるが、終了時に100点以上を目指すような形でソロプレイにも対応している。
注意事項
忘れがちな点
- 建物の過剰売却は不可。お金が足りているときに売却はできず、お金が足りないときでも過剰な組み合わせで売却することができない。
- 労働者を新規雇用して増やした場合、カード裏面の『研修中』という扱いになるため、現在のラウンド中は使用することができない。次のラウンドから使用可能となるが、研修中でも賃金の支払いが発生する。
エラッタ
- 執筆時点において、特になし。
プレイした感想
個人的な感想のため参考程度に。
実際にプレイしてみて・・・
終始資金がカツカツで手札とお金の管理が重要となるワカプレ。
良かった点
- ワカプレなので、どこに労働者を置くかはもちろん早いもの勝ち。スタートプレイヤーの重要性も高く、ハンドマネジメントも必須。先を見据えながらゲームを進める必要があるので、戦略性が試されて面白い。
- 中量級ゲームで物理的にもコンパクト。旅先に持ち運びするには丁度よい。
- 駒やボードがなく、カードだけなので準備が簡単。
気になった点
- 何度やっても終始資金がカツカツな印象。簡単にお金が稼げないのは現実的だが、資金が足りないことが原因で行動がどうしても制限されてしまう。この資金管理が難しい部分を楽しめるかは人によって分かれる印象。
- プレイとは関係ないが、生産終了して入手困難な点、スリーブを入れると箱に入らない点は残念。
プレイ時のコツ
- 自分が建設した建物は売却しない限り、自分だけが使用できる。強い効果を持った建物を所有することで、大きなアドバンテージが得られるだろう。
- 「家計とサプライ」という概念が新鮮。一般的に上限がないサプライと違って、各プレイヤーが支払った金額分しか家計にお金が溜まらない。各プレイヤーで家計からお金を取り合うとすぐに枯渇してしまうので、お金管理をする上で、考慮すべき重要なポイント。
- ワカプレはアクションが増えるためワーカーが多いほうがいいと思いがちだが、このゲームでは案外ワーカーが少ないほうがいいケースもある。相手のワーカーが多いと労働者の配置が難しい。また、労働賃金を支払う総額が減り、資金は最終的な点数にもなるからだ。
拡張
※各記事は近日公開予定
拡張ではなく続編として、『ナショナルエコノミー・メセナ』と『ナショナルエコノミー・グローリー』が発売されている。
どちらも単独で遊ぶことができ、新要素はあるものの大枠のルール等は変わっていないので、『ナショナルエコノミー』が好きな人にはオススメできる。
ナショナルエコノミー・メセナ
ナショナルエコノミーの第二弾。
第一弾と大きな違いはないが、新しく「勝利点トークン」と「変動建設コスト」の要素が追加されている。
ナショナルエコノミー・グローリー
ナショナルエコノミーの第三段。
第一弾と大きな違いはないが、新しく「勝利点トークン」と「変動建設コスト」と「機械人形」の要素が追加されている。
まとめ
今回は手軽にできるワカプレ『ナショナルエコノミー』の第一弾について紹介した。
日本産の良作品だが、残念・現在は入手が難しい。ボードゲームカフェで遊んだり、メルカリなどのフリマサイトで中古品を見かけた際は購入してみてはいかがだろうか。
当記事が”君”のボードゲームライフに多少なりとも貢献できたのであれば幸いだ。
最後まで目を通していただき、本当にありがとう。またどこかで会おう!